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  • 2016.12.04 Sunday
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風の吹くままに

第伍話:変装

  「だぁかぁら〜、やらへんって!」

「なんでよ〜その自慢の剣舞で客呼んで!」

「だめったらだめ〜!!」

遥斗は亜樹にねだられていた。

「どうしてそこまで拒む?」

那津が書を片手に溜息まじりに言った。

それを聞かれた遥斗はためらってからぼそっと呟いた。

「・・・追われているからや・・・。」

「誰に?」

そう亜樹が聞いたとき、門の方から声がした。

「もし、ひとつたずねたいのですが。」

「はいは〜い。」

そう返事をして亜樹は門へと小走りに向かった。

そして遥斗の表情は険しいものとなった。

「どうした?」

「追ってが来たのか・・・?」

そう呟いて音もたてずに窓に向かって歩き、壁で身を隠しながら窓をのぞいた。

そこには一人の青年と中年の男が立っていた。

 

「すいません、ここに赤い髪の桜木という男はいますか?」

青年はにこにこしながら問いかけた。

「あの、あなたは?」

「あぁ、私達はその男の兄なんです。弟が家を脱走しまして。」

(さっき遥斗は追われてるって・・・・。ここは嘘をつくのがいいかしら。)

「いえ、残念ながら存じ上げません。」

「・・・・・そうですか。では見かけたらお知らせください。」

そう言って、青年は頭を下げた。

「はい。」




「去ったか・・・。あれは梅宮と鶴岡か・・・。また厄介な・・・・」

「梅宮は知らんが鶴岡は聞いたことがある。たしか京で有名な槍使いじゃないか?」

那津が反対から外を覗きながら言った。

「ああ。」

「何故そんな大物に狙われている?」

「・・・・・。」

黙っていると那津がまた書を開いて何かを探すようにぱらぱらと紙をめくって、あったとつぶやいた。

「雪櫻。」

その言葉を聞いた瞬間遥斗は那津をにらんだ。

「調べたのか・・・!」

「忍だからな。」

遥斗はしばらく黙ってから静かに那津に問うた。

「どこまで調べた・・・」

「雪櫻、総勢7人という少人数で結成されている組。表では道端で芸をやってのける芸人。お前はその中の一人だな・・・?」

「・・・・」

那津は沈黙を肯定と認識して話を進めた。

「だが、裏では暗殺などを手がけているとか。まぁ後ろに誰がいるかまではわからないが。」

「雪櫻の裏はそこまで漏洩しているのか?」

「忍をなめるな」

そう言ってぱたんと書を閉じた。

「なめてはいないさ。しっかし、まいったなぁ・・・・」

「・・・・・・逃げ切りたいか?」

「まぁ・・・・。」

「そうか。なら・・・・」

那津の目が怪しく光った。

「・・・・え?」



「これでよし。」

「いやいやいやいや・・・これは・・・」

赤い髪は長い黒髪の鬘に、派手な服は質素な女物。

「似合うぞ、遥斗。」

那津がにやっと笑う。

「お世辞でも嫌やな・・・。」

「俺だって仕事で女装もするんだ。文句言うな。」

「そういう問題か・・・?」

遥斗は梅宮と鶴岡から身を隠すため、女装してここで働いているふりをすることにした。

この案は那津が提案し、亜樹が楽しそうに準備をした。

「これで大丈夫。」

「まじかい・・・。」

「また明日あたりに奴は来るだろうからな。気をつけろ。」



そんな那津の予想はあたった。

こともあろうか宿に泊まりにきた。

「昨日のお二方ですね。弟さんは見つかりましたか?」

「いいえ、なので見つかるまでここを拠点にしようかと。」

「また何故ここに?」

あまり深追いするとあやしまれるがこれくらいなら大丈夫だろう。

「目撃情報によると、この近辺だということなので。」

「早く見つかるといいですね。」

そう言って亜樹は二人の部屋を出た。

そして廊下を掃除していた遥斗がこっちをみていたのでそちらに向かった。

「どうだ?」

「どうもこうも、あんたを見つけるまで帰りそうにもないわ。」

「まいったな・・・・。」

「あんましゃべっちゃだめよ、ばれるから。」

「あぁ。」
  • 2009.06.27 Saturday
  • 20:11

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